モーゼの死

「十戒」のモーゼ役…Ｃ・ヘストン氏が死去2008.4.6 14:04

　【サンフランシスコ＝松尾理也】ＡＰ通信によると、映画「ベン・ハー」（１９５９年）、「猿の惑星」（６８年）などで知られる米俳優、チャールトン・ヘストンさんが５日、カリフォルニア州ビバリーヒルズの自宅で死去した。８４歳。死因は明らかにされていない。

　イリノイ州出身。５０年にハリウッド・デビューを果たした。以後「十戒」（５６年）でのモーゼ役の熱演などで地歩を固め、「ベン・ハー」でアカデミー賞主演男優賞を受賞した。

　９８年には、全米ライフル協会（ＮＲＡ）会長に就任。当時のクリントン政権下で進んでいた銃規制論議に真っ向から反対する姿勢を貫き、保守層から喝采を浴びた。

　２００２年にアルツハイマー病の症状がみられたことを公表。０３年にはライフル協会会長職を辞し、公的な生活から遠ざかっていた。

msn産経ニュースより転載

　小学生のときに『十戒』を見て以来、ヘストンのファンだった。芳賀書店のシネアルバムも持っていた。洋画にはまるようになったときにちょうど流行していたのがパニック映画で、『エアポート'75』とか『大地震』とか（あと出てないけど『タワーリング・インフェルノ』）封切りと同時に見にいった。『ベン・ハー』『エル・シド』それから『黒い絨毯』『猿の惑星』なんかはＴＶで見た。そのほか『ソイレント・グリーン』（傑作！）とか『ミッドウェイ』（駄作！）とか…。『オメガマン』『北京の55日』『カーツーム』『地上最大のショウ』などは未見。ティム・バートンの『猿の惑星』もまだ見てない。
　「シネアルバム」などによるとたいへんなマジメ人間だったそうで、自分で監督・主演をした『アントニーとクレオパトラ』など、退屈でしょうがない代物だったらしい（こんなひどい言い方してなかったけど）。離婚もしてないし。どこかで、ホームグラウンドだった史劇大作が下火になったときに活躍の場をSF映画に移したのはとても頭がよいということが書いてあって、なるほどなあと思ったことがある。そういう意味でいうと、ヘストンの衣鉢を継ぐのはアーノルド・シュワルツェネガーじゃないかとひそかにかんがえている。彼もまた、ヒロイック・ファンタジーやSF映画でスターの座をつかんだあとコメディのほうに新境地を開拓していったわけで、そういった方向転換のしかたがヘストンに似ているなあとおもったのだ。ヘストン本人は政界には出なかったものの、全米ライフル協会会長という立場で政治にコミットしたところもまた似ている。

　関係ないけど「保守層から喝采を浴びた」などと言わずもがなのことを書いちゃうサンケイの記者というのはなんなのか。「どんな記事にも必ずサンケイっぽいフレーズをいれること」なんていう内規でもあるんだろうか。