『ホテル・ルワンダ』

 NHK-BS『ホテル・ルワンダ』
 後日見たので、その感想。
 たいへん面白かった。日本で公開されるときにイロイロあったりして(わたしも署名しました)、すごくまじめな映画なのかと思ったら普通の娯楽映画ではないですか(いや、まじめなんだけどね)。本国のホテル会社の社長でジャン・レノが出ていてびっくり(ノンクレジットである)。国連の監視団のリーダーのニック・ノルティも情けなくてよい。主人公の部下デュベを演じたデズモンド・デュベが、主人公よりもホテルマンらしくて恰好よい。
 見るまえは、主人公のホテル支配人がホテルマンとしての職業倫理を貫くことで結果的に難民の命を救った、というような内容(たとえツチであろうとボロを着ていようと、当ホテルに来られた以上は立派なお客様であって云々みたいな)を想像していたのだけれど、そうではなくホテルマンとしてつちかった駆引きや袖の下の技術を駆使して生きのびるという話でした。
 世界情勢に疎いわたしはこういう内戦があったことも知らなかったのだけれど、NHKがかつて『なぜ隣人を殺したか〜ルワンダ虐殺と煽動ラジオ〜』というドキュメンタリーを制作したことがあったらしい。ぜひ見たい。NHKさんはどうかヴィデオ・オン・デマンドのシステムを整備していただきたい。
 過激なコトバで扇るラジオと、昂奮する民兵がいまの日本の状況にちょっとシンクロするような気がして怖くなる。自分はどうすればよいのだろうか…。
ジェノサイドの丘〈上〉―ルワンダ虐殺の隠された真実ジェノサイドの丘〈下〉―ルワンダ虐殺の隠された真実
 これも読まないと。