11/8(土)
お休み。嬉。
天気が悪いので一家じゅうずっと家の中にいる。サツキは例によって『電脳コイル』マラソンをしている。メイはすっかり飽きてしまって「家のなかに公園があればいいのに」などと言っている。夕飯は小林カツ代レシピによる「ゆで鶏と鶏皮のパリパリ」。ようするに鶏胸肉をゆでて皮をカリカリに焼くだけなんですけど、美味かったです。
鶏皮というと思いだすのが高野文子の『るきさん』。
「えっちゃん うちに火鉢が来たよ ねえ これでヤキトリしよう 炭火だ うまいぞお/駅前のスーパーでまってるわ 来てね」
「火鉢とはまたずいぶんしぶいわねえ」
「古道具屋で買ったのよ/えーと ネギとシシトウと シイタケもいいわね」
「次はお肉だ」
「あやっ? こんなとこにフォションの紅茶がある」
「はーぁ フォションも落ちたものねぇ 私鉄各停駅のスーパーに置かれるようになるなんて/売り切れるとヤダから二個買っとこう」
「えっちゃーん 鳥皮がなーい」
「いつも一パック50円でここにあったのよ」
「フォション置いたからやめたのよきっと」
「ふふん経営側の戦略がみえみえだわね/モモ肉買ってはぎなさいよ わたしミ食べたげるわ」
「うん」
うちのヨメさんはこの件りがすきで、いっしょに買物にでかけてフォションを見かけるたびに、この「あやっ? こんなところに〜」から「売り切れるとヤダから二個買っとこう」まで、その場で正確に暗誦するのを自らに課しているのである。
- 作者: 高野文子
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
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