いまさらですが『純情きらり』

御他聞にもれずNHKの朝ドラ『あまちゃん』を見ているのですが、一刻も早く見るために7:30からのBSの放送からチェックしている始末である。で、その所謂「早あま」の前に2006年の朝ドラ『純情きらり』の再放送をやっていて、ついでにそっちも見るようになってしまった。ところがクレジットをようく見てみると原案が津島佑子の『火の山』という小説だということで、図書館で借りてきて読んでみた、という次第。


『火の山』はあくまでドラマの原案であって、ストーリーはほとんど別物である。有森のきょうだいの母マサは死なないし桜子も音楽学校へは行かない。有森家も岡崎ではなく山梨県なので、八丁味噌の蔵元なんて出てこないのである。まあドラマの方は小説のパラレルワールドみたいなつもりで見たほうがいいのかもしれない(「もし桜子が音楽学校をあきらめなかったら……」ていうかんじ)。ただドラマのオリジナルストーリーの部分は、宮崎あおいの「純情」さを強調するあまりときにただのワガママ女になってしまっていて(そういう台本ってわりとよくある)しばしばうんざりする。6月6日現在、お話は主人公たち芸術家(とそのタマゴたち)に戦争が暗い影を落としつつある……という調子なのだが、そんなことより桜子はピアノの練習しなくていいの? って思っちゃいます。



ネットでぱらぱら検索してみたら、興味を引いたページがいくつか。
純情きらり:テレビドラマレビュー
 今はもう更新してないっぽいTVドラマのレビューのページ。

好調「純情きらり」、理由は「文系男子」「普通の人生」 - 朝日新聞デジタル
 なんか本放送当時は好評だったんですねこのドラマ。



あとどことは言わんが原作が作者の実際の親族のエピソードをもとにしていて、なおかつ原作者の義兄が自民党の代議士だから、このドラマはNHK自民党に媚を売っているのだろうと書いている人がいて、そういうバカは八丁味噌口に詰め込んでもうなんも言うなと言いたい。ていうかおんなじこと津島佑子さんに言うてみい。アホ。