1月にみた映画
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あと特に根拠はないんですが、紀里谷和明監督ってもしかするとこういう感じの映画が作りたいんじゃないかなあと思った。
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映画のスタイルは全然ちがうのだけど『カプリコン・1』の場合「秘密を知ってしまい殺されそうになって逃げる→元の世界に戻って来て大団円」という非常にシンプルな構造なのが勝利の鍵なのだなあと思った。この場合「生きて戻ってくる」だけでワルモノの企みが崩壊してしまうわけで、そのへんの作り方も実にうまい。ピーター・ハイアムズえらい。
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『七人の侍』を見たとき「ギリシャ悲劇みたいだなあ」と思い『羅生門』を見てやっぱり「演劇的だなあ」と思ったのだけど、『用心棒』はまるでシェイクスピアのようであった。いや、教養がないからどこがとははっきり言えないのだけど、東野英治郎の酒屋の場面では常に舞台(画面)の外から聞こえてくる音との緊張関係があったりするところとか、あと西村晃と加藤武の場面はなんだかローゼンクランツとギルデンスターンみたいではない?
黒澤の映画ってもしかすると思ってた以上に演劇的かもしれない。NHKでやったやつの録画はまだ山のように残っているので、ちゃんと見ないと。
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「タマフル」の衣裳特集で伊賀大介氏が、「ヘプバーンの心情に応じて衣裳がだんだん変化するのが見どころである」という話をしていたのでそのへん注意しながら見ていたのだけど、ヘプバーンの着ているブラウスは最初のものと腕まくりをするときのものと、違うのを使っているのね。いままで全然気がつかなかった。すごいなあ(衣裳デザインは巨匠イーディス・ヘッドである)。
アン王女「わたくしは、国家の友情を信じます。個人と個人の友情を信じて疑わないように」
ジョー「私の勤める新聞社を代表し申し上げますが、王女の信念は裏切られないと、かたくかたく信じております」
アン「その言葉を伺って、たいへんうれしく思います」
かーっ、たまらん!
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「fuck」が口癖の、死にかけてる大物プロデューサーの奥さんが『トゥモロー・ワールド』で殺されちゃう女の人だった(ジュリアン・ムーア)。私この人好きかも。また、トム・クルーズがこんなに芝居が巧いとは思わなかった。フィリップ・シーモア・ホフマンは最近亡くなってしまった。『ER』のモーゲンスタン部長がダメ男を演じていてちょっと不思議。
ただ個々の役者さんやそのエピソードよりも、エイミー・マンの歌のほうが印象が強いのはどうしようもないことなのでしょうか(貶しているわけではない)。終盤主要な登場人物が別々の場所で"Wise Up"を歌う場面はそこらへんのへんなミュージカルよりもミュージカル的だと思う。
黒人の少年が警官にラップを歌ってみせて「わかってくれない」とかボヤくけど、あれどういう意味だったんだろう?
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