また放置してしまった。


 実は(と誰にむけて言っているのかわからないのだが)、先月大型店に異動になったのだった。大型店というのはさすがに大きくて、カウンターの電話に出るのもひと苦労である。異動の当初は理工書とコンピュータ書、8月からビジネス書の担当になり、最近ようやくすべての棚をひととおり触りおえたところ。それらのジャンルでこれまで6本の棚だけ見てればよかったのが、いきなり島7つ分になってしまったのだからたいへんである。
 とはいうものの、今までいた小型店もいちおうフルジャンルをそろえようという姿勢はあったわけで、さすがに皆目見当もつかないというような商品はない。むしろ今の店のラインナップをみて、「あの小さな店が、こんな本まで置いてたんだなー」という感慨にふけるほうが多かったりする。
 ビジネス書で言うと、経済・経営・金融・投資・自己啓発・ビジネス実務・資格就職という小ジャンルがあるけれど、「うちの店は狭いので金融と投資の本はまるごとありません」ということはなくて、それぞれのジャンルの定番なり売行きのよい本をしぼって棚に並べるという方法でやっていたわけである(ただ「資格就職」書のなかで司法試験関係はパスする、ということはある)。
 そんなことを考えると、小型店って健気だなあと思う。そういう「がんばってる」書店をみつけたら、それはその地域の宝なので、商圏の方々にはぜひ買い支えてあげていただきたいものだ、と思うのです(とはいえ東京にかぎって言えば、「町の本屋」ってほぼ壊滅状態なわけだけど)。